【日常生活の注意点】クマ取り治療後のダウンタイムを美容外科医が解説!
クマ取り治療を考えている方々の中には、「実際のダウンタイムは?」や「手術後の腫れやダウンタイムが心配」という疑問やお悩みを持たれる方が多くいらっしゃいます。
この記事では、クマ取り治療後のダウンタイムや腫れの真実、そしてそれを最小限に抑えるための方法を詳しく紹介します。
クマ取り治療に興味があるけどダウンタイムが不安
ダウンタイムの過ごし方が知りたい
ダウンタイムが少しでも短くなる方法が知りたい
など、クマ取りに興味がある方はぜひ最後までお読みください。
reason
クマができる3つの原因
クマ取りのダウンタイムや治療方法を適切に選択するためには、「なぜクマができるのか」、その原因を理解することが不可欠です。
クマの原因は多岐にわたりますが、その中でも特に主要な原因となるのが以下の3つです。
目の下の組織の変化
肌のハリや表情の動き、たるみやシワなど、顔(顔の組織)は年齢とともに変化していきます。
特に目の周りは皮膚が薄く、脂肪や筋肉の変化が直接的に影響する部分であり、加齢による組織の変化によって、目の下に凹みや影ができやすくなります。
目の周りの脂肪やたるみなどがクマの原因となる他、目の周りの脂肪の「減少」がクマの原因となる可能性もあります。
脂肪を減らせばよいのか、脂肪を追加するべきなのかは、クマの原因によって異なります。
加齢による凹凸と影の出現
年齢を重ねることで、皮膚のハリや弾力が失われ、目の下の皮膚がたるみやすくなります。
これが凹凸や影として現れ、結果的にクマが濃くなったように見えることがあります。
年齢によって、肌ハリ成分であるコラーゲンやエラスチンが減少するため、肌全体の弾力がなくなり、目の下やクマにも影響が出現してしまいます。
たるみによる凹凸を改善することで、影(陰影)となって出現しているクマを目立たなくすることが可能です。
血行不良
目の下の皮膚は非常に薄いため、血行が悪くなることで、青みがかったクマ(青クマ)として現れることがあります。
日常の生活習慣が血行不良の原因となることが多く、特に、ストレスや睡眠不足などには注意が必要です。
また、長時間のPC作業やスマホの使用、不規則な生活リズムなどは、目の疲れを引き起こし、それがクマとして現れることもあるため、目の周りのマッサージやホットパック(温める)など、血流を改善するようなアプローチが大切です。
このように、クマの原因は様々です。それぞれの原因を正確に把握し、それに応じた治療法を選択することで、より効果的なクマ取りが期待できます。
Treatment
クマ取りの主な治療法
クマ取りの治療法は、その原因や症状に応じて様々です。
だからこそ、実績や経験が豊富な専門医によって、クマの原因を正しく特定することが非常に重要です。
以下に主な治療法を詳しく紹介します。
経結膜脱脂法(脱脂)
「経結膜脱脂法」とは、その名の示す通り、眼窩脂肪(目の下の脂肪)を取り除くことを目的とした治療法です。
目の下の膨らみや影を引き起こしている眼窩脂肪を直接的に除去することができるため、目の下に溜まった脂肪によってクマができている場合には特に効果的です。
瞼の裏側にある結膜を微細な切開でアプローチし、膨らみの主な原因となっている眼窩脂肪を取り除きます。
適切に脂肪を取り除くことで、目の下の不自然な膨らみが減少します。
それに伴い影も薄くなり、クマが改善するため、全体的に目元が明るくなったような印象を与えることができます。
脂肪注入・ヒアルロン酸注入
目の下の脂肪の減少やボリューム不足に効果的な施術が、脂肪注入やヒアルロン酸注入です。
脂肪注入は、ご自身の体から取得した脂肪(多くの場合、太ももなどから採取)を使用して、目の下の凹みを埋める方法です。
自分の体から採取した脂肪細胞を使用するため、組織への定着や馴染みが良く、自然な仕上がりになることが期待できます。
また、ヒアルロン酸注入は、生体適合性の高いヒアルロン酸を用いて、目の下をボリュームアップする方法です。
ヒアルロン酸の方が手軽ですが、よりナチュラルで自然な仕上がりを希望される方は脂肪注入がおすすめです。
裏ハムラ法・表ハムラ法(切開ハムラ法)
ハムラ法の特徴は、目の下に存在する脂肪を適切な位置に移動させることで、目元の凸凹を整える点にあります。
そんなハムラ法には、裏ハムラ法と表ハムラ法(切開ハムラ法)があります。
裏ハムラ法は、瞼の裏側、すなわち結膜側からアプローチするという方法です。
そのため、外部からは傷跡が一切見えないという大きなメリットがあり、自然な仕上がりが期待できます。
表ハムラ法(切開ハムラ法)は、目の下の皮膚側から直接アプローチを行います。
眼窩脂肪や他の組織に直接アプローチできるため、皮膚のたるみが顕著な場合など、同時に皮膚の切除を行うようなケースにおすすめです。
PRP、FGF
PRPやFGFは、再生医療の分野で注目される治療法の一つであり、組織や細胞の再生を促す最新の治療方法です。
PRPは、「多血小板血漿(PRP)」という成分を患者様自身の血液から抽出し、ターゲットとなる細胞や組織に直接注射することで、その再生を促進するという方法です。
FGFは、線維芽細胞増殖因子という特定のタンパク質を狙った再生医療技術です。
FGFは、PRPの「タンパク質ベースのアプローチバージョン」とイメージしていただくと良いかと思います。
これらの治療法は、皮膚のハリや弾力を取り戻すための画期的な方法であり、顔のシワやたるみ、さらには目の下の凹みや色クマといった悩みに対しても、自然な美しさを取り戻すようなアプローチが可能になります。
皮膚切除
皮膚のたるみが顕著な場合には、皮膚切除法の適応となることがあります。
この方法では、まつ毛より1~2mm直下で皮膚を2~4mm、患者さんの目元のたるみの状態に合わせて調節し、切開して皮膚を取り除きます。
具体的な切除量は、患者様の皮膚の状態やたるみのレベルに応じて調整する必要があり、医師の技術力や経験値が重要になります。
脱脂やハムラ法など、眼窩脂肪に対するアプローチと併用することで、より効果的な施術が可能になります。
downtime
クマ取り方法別のダウンタイムの特徴
クマ取りの方法によって、ダウンタイムや腫れの程度が異なります。
ダウンタイムも意識しながら施術方法を選択することが重要です。
以下に各施術方法の特徴を詳しく紹介します。
脱脂(経結膜脱脂法)
経結膜脱脂法は、眼窩脂肪を直接取り除くことを目的とした手術方法です。
脱脂法では、「眼瞼結膜 → 眼輪筋や眼窩隔膜 → CPF、眼窩隔膜 → 眼窩脂肪」という順序でアプローチします。
眼窩隔膜という硬い膜を剥がすだけで、眼窩脂肪が明確に見えるようになるため、手術は比較的浅い範囲で完結します。
そのため、手術後の内出血が頬の下まで広がるということは少なく、体へのダメージを最低限にしながら目の下の脂肪を除去することができます。
ダウンタイム中には、手術部位に限定された黄色っぽい内出血や紫色のアザが現れることがありますが、これらの症状も、手術から1週間程度で大部分が改善され、2週間後には施術の効果を実感していただくことができます。
脂肪注入
脂肪注入は、目元の凹みやくぼみをボリュームアップすることができるクマとり治療です。
脂肪注入は脱脂術との組み合わせが一般的ですが、単独での施術や、裏ハムラ法、皮膚切除と併用する場合もあります。
脂肪注入のダウンタイムの特徴としては、脂肪注入量によってダウンタイムの長さが変わること、脂肪採取部位(主に太もも)のダウンタイムも生じることなどがあげられます。
特に、術後1週間は、注入した脂肪の量が最も多い時期であり、腫れや浮腫がピークに達しやすいです。
また、注入後1年での脂肪の定着率は40〜70%であり、その後も徐々に減少します。
そのため、注入量は「やや多め」に設定されることが一般的なのですが、過度な注入は、硬化や不自然な仕上がりのリスクを伴います。
脂肪注入は注入量の調整が重要です。
必ず実績のある専門医に相談するようにしましょう。
ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸注入は、目の下の凹みや皮膚のたるみを解消することができる施術です。
ヒアルロン酸注入は、脂肪注入と同様に不足している組織を補うためのボリュームアップ術です。
脂肪注入りも簡単でシンプルな施術になりますので、ダウンタイムや身体的なダメージを少なくすることができます。
即効性もあり、費用的にも手軽に受けられる施術といえます。
しかし、持続効果が短いことがデメリットであり、1−2年で効果が切れてくるため、必要に応じて再注入が必要になります。
ヒアルロン酸注入の場合、数日、内出血が表れる場合があります。この症例は当院で行った目の下の経結膜脱脂とヒアルロン酸注入をした方の術直後と1週間後と1か月後のダウンタイムの様子です。このように、術直後〜1週間後まで、黄色味がかった内出血は現れているものの、大きな腫れは目立たずに経過しております。
裏ハムラ法
裏ハムラ法は、眼窩底の骨の辺縁からさらに1~2cm下方までの深部にアクセスする治療法です。
脱脂法よりも施術範囲が広いため、腫れが広範囲に及ぶこともあり、ダウンタイムも長くなりやすいです。
この症例はeクリニック 福岡院で行った裏ハムラのダウンタイムの経過の手術直後、2日目、3日目、4日目、5日目、1週間後、1ヶ月後の症例です。
このように、術後1ヶ月後でほとんど腫れや内出血がありません。
裏ハムラでアプローチする眼窩の骨膜には「眼窩下神経」という感覚神経が通っており、脱脂術よりもより高度な施術テクニックが必要です。
クマ取りを行う際、骨膜や眼輪筋、眼輪筋下脂肪、靭帯などの組織を正確に剥離する技術が求められます。
誤った層を剥離すると、眼輪筋からの出血が増え、回復期間が長引くリスクもあります。
必ず、実績や経験が豊富な専門医の施術を受けるようにしましょう。
通常、1ヶ月後には大部分の腫れが引き、治療の効果が顕著になりますが、最終的な結果を得るには約3ヶ月の時間が必要です。
一般的に局所麻酔には血管収縮効果があり、出血を最小限に抑える効果が期待できるため、このような工夫を行いつつ、手術時間の短縮やダメージを減らしていくことが重要です。
Point
【日常生活】クマ取りのダウンタイム軽減のポイント
クマ取り施術のダウンタイムを短くするためには、手術を行う医師の技術やアフターケアはもとより、日常生活の注意点を意識することが重要です。
とにかく安静に過ごす
術後の腫れが落ち着き始めると、多くの方が通常の活動に戻りたくなります。
しかし、少なくとも1週間は、サウナや激しい運動などの血行を促進する活動は避けるよう心掛けましょう。
施術によっては、2週間ほど安静にしていただくことで、術後の経過をよりスムーズにすることができます。
痛みや炎症が少なかっとしても、マッサージや施術部位を触ることは絶対にNGです。
とにかく安静に過ごすことが肝心です。
冷やすことの重要性
術後の最初の48時間は、炎症を抑えるために1~2時間ごとに10分間、冷えピタや氷を使用して冷やすことがおすすめです。
これはクーリングと呼ばれるアフターケアであり、適切なクーリングによって炎症を抑制することが可能です。
しかし、3日目以降は冷やすことを控えて、適切な治癒を促進する必要もあるため、ケースバイケースで対応する必要があります。
アフターケアの指導をしてくれるクリニックを選ぶようにしましょう。
頭部の位置を高くするのがポイント
頭部に血流が溜まってしまうと、腫れやむくみ、術後の炎症などが起こりやすくなる場合があります。
長時間横になるなど、頭部への血流の増加によって、腫れや炎症が悪化しやすくなる可能性があるため、頭部を高くするなどの対応がダウンタイムには効果的です。
日中は座った状態で過ごし、夜は枕を高くして寝ることで、血流のバランスを保ち、回復をスムーズに進めることができます。
クマ取りのダウンタイムをより短くして、術後の経過を良好にするためには、日常生活に注意することも大切です。
また、施術によって身体的負担はことなり、ダウンタイムにも大きな違いがありますので、自分にあった適切な施術を選択することが重要です。
クマ取り施術を行うことで、顔全体を明るくして、一気に若々しい印象に変えることができます。
ご自身の目元の状態にあった最適な施術を組み合わせ、効果的なクマ取りを行いましょう。
summary
目の下のクマやたるみ治療は経験豊富な美容クリニックで
年齢やホルモンバランス、疲れによるストレスなど、クマやたるみの原因は様々です。
そのため、クマやたるみを解消するためには、お一人おひとりにあった治療方法を正しく選択することが重要です。
クマ取りやたるみ取りを行う際には、必ず経験豊富なクリニックに相談するようにしましょう。
eクリニック福岡院は目の下のクマ取りの経験豊富なドクターが担当します。